2017年4月19日

文庫版『ムカシ×ムカシ』(講談社文庫)解説

4/14発売、森博嗣先生の小説 文庫版『ムカシ×ムカシ』(講談社文庫)に解説を書かせて(&描かせて)いただきました。
年末に入った嬉しいお仕事とはこれのことでした。
実は、なんと森先生からご指名受けてのお仕事なのです!仕事を回してくれる森先生の優しみよ…!
コミカライズ『四季』を描けたのは、色んな意味で自分のステップアップになったので、森先生は超恩人です。
だもんで気合入れてやった結果、文章&イラスト&漫画と、解説にしては若干でしゃばりすぎ感ある具合になってしまいましたが、そのへん大目にみていただければと思います。
始めはイメージが固定されると良くないから『ムカシ×ムカシ』をダイレクトに描くのは止して、四季のイラストとかを解説文に合った感じに描こうかな~と思い文章から取り掛かったのですが、(やってはいけないをやりたくなる心理なのか)なぜか本書のあるワンシーンをもろにピックアップした文が出来てしまい、そのシーンが漫画になって載ってます。
比べてもらえるとわかるのですが、小説本文と漫画内のセリフが微妙に違います。
これは『四季』のコミカライズ時に会得したのですが、小説を一言一句そっくり写すと漫画の流れが悪くなって(わかり易い例だとフキダシがでっかくなりすぎちゃうとかね)、かえって作品の雰囲気を再現できないのです。
今回は微々たる変化だけど、『四季』のときはこっちのセリフとこっちのセリフをくっつけて入れ替えて…みたいにやるのが楽しかったな~とか、無理ゲ―感じて逃避したくなったな~とか色々思い出したです。
思えばそんなふうに自由な漫画作りが出来たのも、森先生のご理解あってのことだったので、感謝しきりです。

ちなみ本書主要キャラの真鍋くんはメガネ男子か否かがあれこれ調べても微妙で(真鍋瞬市 メガネ で検索したりしたよ)、編集さんを介して森先生に質問したところ、「真鍋は、メガネをかけている、という解釈の方が多数派かと。」とのご回答でした。
明言されてないので、メガネなし解釈もアリっぽいです。

あとすごいどうでもいい話ですが、引用文に使われてる樋口一葉と、わたし誕生日おんなじなんです(どうでもいい偶然)。


真鍋くんの小説内の形容は”ちょっとオタクっぽい(メガネ言及なし)”だったので、ネーム時はメガネなしにしてたのでした




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